中東・アフリカ ビジネスウォッチャー
筆者紹介
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第84回：2022年の中東アフリカ経済を振り返る
新型コロナウイルスが世界的なまん延を始めた2020年を除き、例年、本欄のその年の最終号では、年頭に設定した予測項目に対する評価をしている。コロナ禍からの正常化が進む局面であるからこそ、ビジネスを円滑に・・・ -
第79回：中央アフリカのビットコイン導入決議とその難点
本誌でも既報のとおり、中央アフリカ共和国がビットコイン（ＢＴＣ）を法定通貨として導入することを発表した。しかし、これを「先進的である暗号資産（仮想通貨）を公式化した、世を先取りする取り組み」とみるのは・・・ -
第83回：予測通りに不安定化するトルコ経済
本誌でも既報の通り、トルコ経済は、９月の物価上昇率が前年同月比83％を超えるなど極度に不安定化している。その主因が外国経済やショック要因にあるならまだしも、自分たちでコントロール可能な国内政策にあるこ・・・ -
第82回：アフリカの債務問題、チュニス宣言に言及なし
チュニジアで開催されていた第８回アフリカ開発会議（ＴＩＣＡＤ８）が８月28日、チュニス宣言の採択をもって閉幕した。いくつかのトラブルに見舞われながらも、総じて難なく終わったと言ってよいだろう。しかしな・・・ -
第81回：政治混乱下のチュニジア経済の先行き
本誌でも既報のとおり、チュニジアで憲法改正のための国民投票が７月25日に実施され、暫定結果として94.6％の賛成により改憲が決定した。これに対し、国内外からサイード大統領の独裁強化への懸念が示される中・・・ -
第78回：トルコを軸にウクライナ事変を読む
収束の気配さえうかがわれず、長期化も懸念されるロシアのウクライナ侵攻。前回の本欄（2022年３月17日付）でもこのテーマを論じたが、今回はやや切り口を変えて、両国の仲介に意欲を見せるトルコを中心とした・・・ -
第77回：ウクライナ危機の中東情勢への影響
ロシアによるウクライナ侵攻がついに現実のものとなった。「中東から数千キロも離れたウクライナだから」と対岸の火事を決め込むのも、「第三次世界大戦の幕開けで世界が終わる」と極端な悲観論を持つのも、現状、現・・・ -
第80回：グローバルインフレ下のアフリカの物価情勢
先の米国の大幅利上げに加え、欧州中央銀行（ＥＣＢ）やスイス中央銀行までも利上げに踏み切るなど、インフレ圧力は現下の経済状況の下、グローバル規模で高まっている。こうした中でのアフリカの物価情勢を、中銀の・・・ -
第76回：最近のペルシャ湾両岸対立の再構成
年末年始を跨ぎ、ペルシャ湾を挟んだアラブ諸国とイランの関係（以下「両岸関係」）には、これまでとは様相を異にした部分がうかがわれる。最近の事象を振り返りながら、古くて新しい両岸関係の基本構図を改めて整理・・・ -
第75回：2022年の中東アフリカ経済10大展望
例年に倣い、本コラムの年初版として年間の10大展望を示す。従来同様、展望１～５は確度が高いとして予測する事項、後半の６～10は確度こそ低いものの実現すれば大きな影響をもたらすため、あえて考えたい事項で・・・ -
第74回：2021年の中東アフリカ経済を振り返る
例年、この時期に中東アフリカ地域の経済について、年初に指摘した事項に沿って成否を評価していた。昨年は、コロナ禍の影響が多方面にわたって見られたため例外的に総論を記述したが、本年は、2021年１月７日付・・・ -
第73回：利下げショック後のトルコ、経済の不安定性に注意
９月のサプライズ利下げからおよそ１カ月。トルコ経済を見ると、通貨リラの対ドル相場が史上最安値を更新し続けているほか、中央銀行総裁の更迭論もささやかれる中で、消費者物価上昇率は高止まりしている。以下、不・・・ -
第72回：イスラム圏で期待高まるクラウドファンディング
高度な情報通信技術（ＩＣＴ）を金融サービスに活用したビジネス分野であるフィンテックは、イスラム圏においてもここかしこでその萌芽（ほうが）が見られている。単に効率的な資金調達という側面だけでなく、イスラ・・・ -
第71回：ヨルダンにおける外交と財政の関係性
ヨルダンのアブドラ２世国王が７月19日、米国のホワイトハウスに招かれた。バイデン大統領と初めて会談する中東諸国の首脳であり、これは、これまでの良好な二国間関係を反映したものと言える。本件の今後のヨルダ・・・ -
第70回：エチオピアでイスラム銀行が業務開始＝その背景と含意
６月３日、エチオピアで初となるイスラム専業のZamZam銀行が業務を開始した。同国にムスリムが多いという認識は必ずしも多くの人が持っている訳ではないだろうが、６割強のキリスト教徒に次ぐ３割強の人口をム・・・ -
第69回：イラン・サウジ関係再訪：接触報道を踏まえて
サウジアラビアがイランに対して断交を宣言してから５年が経過した今になって、両者の公式な接触を両国外務省が公式に認めた。彼ら自身が言うように、現時点で今後どうなるかを見通すのは時期尚早だが、その材料とす・・・ -
第68回：今こそ深めよう、ラマダンへの理解
イスラムに馴染みの薄い人の間でも広く知られる「ラマダン」。時折、その大きな特徴でもある「断食」のことと誤解している文章も見かけるが、正しくはヒジュラ暦における９番目の月を指す。コロナ禍の今だからこその・・・ -
第67回：中東・北アフリカ経済の今とこれから
コロナ禍の本格的なグローバル化からほぼ１年が経過するこのタイミングにあって、中東・北アフリカ諸国の経済状況を確認する。原油輸出、人口規模、もともとの格付け水準、観光業などを軸に分析すると、興味深い傾向・・・ -
第66回：隠れたビジネス優等生モーリシャスの魅力再訪
今、モーリシャスと言うと──「インド洋の貴婦人」と称される美しい海のイメージとは裏腹に──2020年７月の日系企業所有貨物船による重油流出事故の印象が強いだろう。こうした世相だからこそ、アフリカの隠れ・・・ -
第65回：2021年の中東・アフリカ経済10大展望
例年どおり、年明け最初の本コラムでは年間の10大展望を提示したい。従来同様、展望１～５は確度が高いとみるもの、後半の展望６～10は確度こそ低いが実現すると影響が大きいことなどからあえて考えてみたい項目・・・
