中東・アフリカ ビジネスウォッチャー
筆者紹介
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第64回：2020年の中東アフリカ経済を振り返る
例年、年末のタイミングで、その年の初めに予測した事項を振り返っていたが、今年については、言うまでもなく「コロナ禍」という経済変数が政治や経済の秩序を大きく変えた。このため、予測の成否よりも「何がどう起・・・ -
第63回：ザンビア問題と中東アフリカ諸国の対外債務
国際機関である国際決済銀行（ＢＩＳ）がこのほど発表した資料によれば、コロナ禍対策を背景に新興国のドル建債務は前年比７％増加し、初めて４兆ドルを超えた。中東アフリカは地域別に見て最も高い同14％を記録。・・・ -
第62回：不安定さ増すトルコのマクロ経済に注意
シリーズ化する意図はなくとも、中東アフリカ地域における相対的な重要性という基準においてトルコ経済の不安定性については結果として多く取り上げることになってしまう。過去に指摘したポイントも踏まえつつ、最近・・・ -
第61回：30年後に世界９位の経済になる中東の国
英国の医学雑誌ランセットに７月14日付で掲載された論文に、人口動態からみた経済規模の国別予測ランキングがある。そこでは、これまで本欄でも数々の政治的・マクロ経済的な難点を取り上げてきた中東地域のあの国・・・ -
第60回：レバノンにおける為替暴落とその含意
レバノンで為替の下落が止まらない。同国の状況については今年１月23日付本欄でも触れたが、その後３月の政府によるデフォルト（債務不履行）を経てこうした事態に至っている。われわれは、この事例から何を学ぶべ・・・ -
第54回：レバノン経済に影落とす政治的脆弱性
カルロス・ゴーン被告の予想外の逃亡でメディアを賑わせたレバノン。かつての栄華の一方、1975年以降の内戦でその地位は完全に崩壊した。昨今の反政府圧力の高まりは、その繰り返しの予兆なのか。政治と経済の関・・・ -
第59回：アフリカ諸国政府の債務不履行は起こるか
コロナ禍まん延の中で、中東のレバノン（３月）や南米のアルゼンチン（５月）において政府がデフォルト（債務不履行）を宣言した。このような事態は、政府の対応力の弱さなどからコロナ禍に脆弱（ぜいじゃく）とみら・・・ -
第53回：2020年の中東・アフリカ経済10大展望
例年に倣い、年明け第１弾の本コラムでは年間の10大展望をまとめる。従来同様、展望１～５は確度が高いとみるもの、後半の展望６～10は確度こそ低いが実現すると影響が大きいことなどからあえて考えてみたい事項・・・ -
第56回：新型コロナまん延、中東経済に与える影響と見通し
執筆時点において、新型コロナ禍は感染者数・地域を拡大させながら、世界経済に大きな不安定性を与える要素となっている。いまだ感染が収束せずその影響の度合いを特定しにくい部分はあるが、中東固有の側面を踏まえ・・・ -
第58回：マイナス圏を経験した原油価格のこれから
新型コロナ禍を背景に下落を続けていた原油価格は、その代表的指標の一つである米国産標準油種（ＷＴＩ）が史上初となるマイナス圏を経験した。この事象を詳細に解説しつつ、原油価格の決定要因も踏まえながら今後を・・・ -
第55回：トルコ経済、リスクシナリオの整理
2018年８月、米国との関係悪化を契機に通貨トルコリラの為替相場は急速に下落した。その後も、エルドアン大統領の強権政治などに起因する不透明要素を背景に、経済の一層の不安定化を見込む向きは多い。今回は、・・・ -
第52回：2019年の中東・アフリカ経済を振り返る
当コラムの第41回（2019年１月３日付）では、2019年の10大展望として、発生する可能性が高いと予測する５点と、発生確率は低いが意識しておきたい５点を指摘した。例年通りそこでの指摘事項の評価を中心・・・ -
第51回：民営化成功のチュニジア、経済面では課題
いわゆる「アラブの春」から８年を経た今年10月、その発端となったチュニジアでは選挙により国家元首たる大統領が新たに誕生した。議会選挙も同時期に行われ、改革で勝ち取った民主化は定着の様相を見せる。一方、・・・ -
第57回：新型コロナがアフリカ経済に与える影響
新型コロナ禍が中東経済に与える影響を述べた前回に続き、今回はアフリカ経済へのインパクトをその固有の側面を踏まえて分析する。中東のケースで指摘した政府ガバナンスの弱さは言うまでもないが、あまり報じられな・・・ -
第50回：南アの信用力揺るがすエスコム問題
南アフリカの国営電力会社エスコム（Eskom）の経営問題が同国経済成長の重石として再び意識されている。本稿では、電力供給のボトルネックや政治への悪影響といった伝統的な問題ではなく、国際資本市場からみた・・・ -
第48回：債務膨張と地域別の特徴
国際決済銀行（ＢＩＳ）によれば、2018年末の世界の債務（金融機関除く）は180兆ドルに達し、リーマンショック前の1.6倍となった。世界的な金融緩和により、信用力の低い新興国さえも大規模な借り入れがで・・・ -
第49回：サウジ石油施設攻撃の影響と見通し
イエメン内戦の当事者の一つ「フーシ派」がサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの石油生産施設を10機のドローン（小型無人機）で攻撃し、大きな打撃を与えてから既に半月が過ぎた。これまでの諸側面への影・・・ -
第47回：ＴＩＣＡＤ７、実効性ある具体策に期待
８月28日から３日間、第７回アフリカ開発会議（ＴＩＣＡＤ７：ティカッド・セブン）が横浜で開催される。1993年の会議発足当初に比べ、アフリカやその他諸国を巡る世界情勢は変化した。月末に控える今回会議の・・・ -
第46回：イラン経済がたどる二重の悪化経路
６月13日に発生したホルムズ海峡近くでのタンカー襲撃事件の犯人はいまだ特定されていないが、攻撃を受けた１隻が日本企業のチャーターだったこともあり、日本でもイラン問題への関心が再び高まっている。ただしイ・・・ -
第45回：６月のトルコ経済に注意
2018年にも大幅な為替変動や政策金利の引き上げ、またそもそも政治情勢や経済成長を巡っても不安定さが目立ったトルコ。ここ数カ月は、３月の地方選を巡る混乱を除けば安定しているようにもみえるが、政治経済の・・・
