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グレンコア、豪州で石炭積出港の建設中止

英政府は、欧州連合(EU)離脱後の移行期間終了後に、新薬の迅速な申請・承認制度を確立することを計画しているもようだ。EUとは別に独立した医薬品の審査が始まるのを機に、英国をライフサイエンスで世界的なハブにすることを狙っている。関係者の話を元に、フィナンシャル・タイムズが20日伝えた。
医薬品メーカーにとっては移行期間終了後、欧州医薬品庁(EMA)とは別に英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)の承認を受けるため、手間と費用が余分にかかるようになる。英国における医薬品の売上高は世界のわずか3%しかないため、医薬品メーカーが英国での承認を後回しにする懸念が出ていた。
このため政府は、米国の製薬大手ファイザーとドイツのバイオ医薬品会社ビオンテック(BioNTech)が共同で開発した新型コロナウイルスワクチンの承認でも採用したように、医薬品メーカーがMHRAに逐次審査を申請し、MHRAが進行中の臨床試験データを随時評価する制度を設けることを計画している。製造を含めた開発プロセスを通じた支援も提供するという。
ただし英国では、国民医療制度(NHS)での使用を推奨するために医薬品の費用対効果を評価する英保健省の国立臨床研究所(NICE)の手続きに、時間がかかりすぎるとされる。ファイザーの2017年の調査によれば、新たな治療法の承認後初年度の導入実績は、フランスやドイツ、日本、スイス、米国に比べて英国は75%下回っていた。このため政府は、17年からライフサイエンス産業戦略により、新たな治療法の早期導入を目指している。


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