オーストリアとドイツは、６月15日に国境を全面的に開放することを検討している。両国の国境は新型コロナウイルスの封じ込め策に伴い約２カ月閉鎖されており、欧州連合（ＥＵ）加盟各国が国境管理措置を導入する中、大きな一歩となる。ＡＦＰ通信などが伝えた。
墺政府はまず、５月15日からドイツとの国境検問を緩和する。全面的な開放はその１カ月後になるとしている。ケスティンガー持続可能・観光相によると、まずは家族による訪問と出張を認めるという。
オーストリアのクルツ首相はかねて、感染者が少ない国との国境開放に向けて動いており、メルケル独首相とも協議を行ってきた。クルツ氏はまた、スイスやリヒテンシュタイン、オーストリアと隣接する中東欧諸国とも同様の準備を進めており、スイスについては数日以内に国境管理が緩和される見通し。
■ハンガリーとの国境２カ所が開放
オーストリアとハンガリーの国境沿いにある検問所２カ所が、通勤利用者向けに開放された。
ハンガリーのシーヤールトー外務貿易相によると、開放された２カ所の検問所は夜間は閉鎖される。同国は既に、越境通勤者向けに隣国との国境を一部開放している。