トルコの警察当局は23日、法曹界指導者らによる首都アンカラへのデモ行進を阻止した。ロイター通信が伝えた。
抗議デモの参加者らは、弁護士協会の選任制度の改革法案に反発。同法案には政権に批判的な勢力を封じ込める狙いがあると主張している。エルドアン大統領率いる与党・公正発展党（ＡＫＰ）は「民主性を高め、小都市の代表権を強めるのが目的」と説明しているが、親政権派の組織づくりが真の狙いとの見方もある。
トルコの弁護士協会の大半は、政府やその人権意識の低さに極めて批判的だ。弁護士の投獄や、裁判官および検察官の信頼失墜による司法制度の混乱ぶりを指摘。平和的に行われていたデモを暴力的に阻止した警察の対応についても「根拠がなく、完全に違法」と訴えている。
またイスタンブール弁護士協会は、政府が同じ県に複数の弁護士団体を生み出すことで、対立をあおって支配しようとしているとの見方も示した。